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経理という職業について、未来はどうなるのだろうと不安を抱えていませんか?AIの台頭やデジタル化が進む中、経理の仕事がなくなるとの声も耳にします。
- AIの進化で経理の人材は必要なくなる?
- 簿記の知識はいらなくなる?
- Excelや各システムの知識は無駄になる?
しかし、経理歴15年以上の実務経験を持つ僕は、そのような変化の中でも経理の価値は間違いなくあると感じています。ただし、価値ある経理人材になるためには、常に学習を続ける必要があると考えます。この記事では、AI時代における経理の将来性と、経理職が直面している課題について深掘りします。
経理職としての実績を基に、AIや自動化技術が経理業務に与える影響、将来的に必要とされるスキル、さらには経理の業務がどのように進化していくかについて詳細に解説していきます。読者の皆様には、経理業務の最新トレンドと、それに対応するための具体的な方法をお届けします。
この記事でわかること
- AI時代に「なくなる経理」と「なくならない経理」の違い
- 将来の経理に必須となるITスキルとデータ分析力
- 未経験からでも経理として活躍するための具体的なロードマップ
経理の仕事は、変化に対応し、常にスキルをアップデートすることで、むしろその価値を高めることができます。
この記事を読み終えた後には、きっとあなたのキャリアに対する視界が大きく開けているはずです。
経理とは何か?

経理の仕事は、会社の財政状況を正確に把握し、健全な経営を支える羅針盤のような存在です。日々の取引記録から決算書の作成まで、その業務は多岐にわたります。ここでは、経理の具体的な業務内容と、会社におけるその重要な役割について深掘りしていきます。
- 経理の業務内容
- 経理の役割とは何か?
それでは、経理の具体的な仕事内容から見ていきましょう。
経理の業務内容
経理の業務は、企業の経済活動を記録し、報告する一連のプロセスです。
日常的な現金の出入りから、月次・年次の決算業務まで、企業の「お金」に関するあらゆる情報を管理します。
主な業務内容は以下の通りです。
- 現預金管理
- 伝票処理
- 売掛金・買掛金管理
- 給与計算
- 固定資産管理
- 月次・年次決算業務
- 税務申告
これらの業務を通じて、企業の経営状況を明確にし、適切な経営判断をサポートしています。
経理の役割とは何か?
経理は、企業の経営状態を「数字」という共通言語で可視化し、意思決定の基盤を提供する重要な役割を担っています。
単に帳簿をつけるだけでなく、予算策定や資金繰り計画にも深く関わります。
経理の果たす主な役割は以下の通りです。
- 企業の財政状況の正確な把握
- 経営判断に必要な情報提供
- 税務申告を通じた企業の社会的責任の遂行
- 資金繰りの計画と管理
- 内部統制の強化による不正防止
経理は、企業の透明性を確保し、ステークホルダーからの信頼を得る上でも不可欠な存在と言えるでしょう。にとっても、この基本を理解することが、経理の将来性を考える上での出発点となります。
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経理業務の自動化とAIの影響

近年、テクノロジーの進化は経理の現場にも大きな変化をもたらしています。
AIやRPA(ロボティック・プロセス・オートメーション)の導入により、多くの定型業務が自動化されつつあります。
ここでは、自動化の現状と、それが経理の仕事に与える影響、そしてその限界について詳しく見ていきます。
- AIやRPAによる代替とその限界
それでは、AIやRPAが経理業務にどのような影響を与えているのか、具体的に掘り下げていきましょう。
AIやRPAによる代替とその限界
AIやRPAは、経理業務の中でも特に反復的でルールに基づいた作業において、その真価を発揮します。
これにより、ヒューマンエラーの削減や業務効率の大幅な向上が期待できます。
しかし、その一方で、自動化には限界があることも認識しておく必要があります。
AIやRPAが代替できる業務と、その限界は以下の通りです。
代替可能な業務(例) | 代替が難しい業務(例) |
領収書のデータ入力 | 複雑な会計判断を伴う業務 |
伝票の仕訳 | 法改正への柔軟な対応 |
銀行口座との突合 | 経営戦略への貢献を伴う分析 |
支払処理の自動化 | 人間関係を築くコミュニケーション |
月次決算データの集計 | 予実管理における調整業務 |
AIやRPAはあくまでツールであり、人間の判断力や創造性、そしてコミュニケーション能力を完全に代替することはできません。は、単なる効率化を超え、より高度なスキルや戦略的思考を経理職に求めるきっかけとなるでしょう。
経理業務の将来性

経理の仕事は、AIやRPAの進化によって変化していくことは間違いありません。
しかし、「経理の仕事がなくなる」と一概に言えるわけではありません。
ここでは、AIに代替される業務とされない業務を明確にし、経理職の将来性について多角的に分析していきます。
- AIに代替される業務とされない業務
- 経理の仕事がなくなる可能性とその理由
それでは、AIが経理業務のどこまでを担うようになるのか、具体的に見ていきましょう。
AIに代替される業務とされない業務
AIは、定型的なデータ入力や照合、仕訳といった反復性の高い業務において、その効率性を発揮します。
しかし、複雑な状況判断や戦略的な思考を要する業務は、依然として人間の専門知識と経験が不可欠です。
AIに代替される可能性が高い業務と、そうでない業務の例を挙げます。
AIに代替される可能性が高い業務
- データ入力・処理(領収書、請求書など)
- 銀行口座の自動照合
- 定型的な仕訳処理
- 月次・年次データの集計とレポート作成の一部
AIに代替されにくい業務
- 複雑な会計基準の解釈と適用
- M&Aなどの特殊な取引に関する会計処理
- 経営層への財務戦略に関する提案
- 内部統制システムの構築と運用
- 税務戦略の立案と実行
AIは経理担当者の負担を軽減し、より高度な業務に集中できる時間をもたらす存在と捉えることができます。

例えば、フォーマットが決まっているデータ入力のような定型業務は、ChatGPTにExcelのマクロを作ってもらい作業を効率化する、ようなことが十分可能です。
経理の仕事がなくなる可能性とその理由
AIやRPAの進化は目覚ましいものがありますが、経理の仕事が完全になくなる可能性は低いと言えるでしょう。
その主な理由は、経理が担う「判断」と「戦略」の重要性にあります。
以下の点が、経理職がなくなる可能性が低いとされる主な理由です。
- 複雑な会計判断の必要性: 法律や会計基準の変更に柔軟に対応し、最適な会計処理を行うには人間の専門知識が不可欠です。
- 経営戦略への貢献: 財務データを分析し、経営層に対して将来の投資判断や資金調達に関するアドバイスを行うことは、AIには難しい領域です。
- 内部統制とコンプライアンス: 企業の信頼性を維持するためには、AIだけでは対応できない倫理的な判断やリスク管理が求められます。
- コミュニケーションと調整: 他部署や外部の専門家との連携、交渉は、人間ならではのスキルです。
したがって、経理職は「なくなる」のではなく、「進化する」と考えるのが適切です。
以上のように、経理の将来性は、AIの進化によって変化するものの、経理職自体の重要性は変わらず、むしろその役割はより高度化していくと考えられます。経理初心者の方々にとって、これらの変化を理解し、適応することが今後のキャリア形成において重要です。

これまで以上に、勉強し続けるかどうかで経理人材としての差が出そうです
将来の経理に必要なスキル

経理の仕事が進化する中で、将来にわたって活躍し続けるためには、新たなスキルの習得が不可欠です。
特に、デジタル技術への適応力と、データから価値を導き出す分析力が求められるようになるでしょう。
ここでは、将来の経理に不可欠なスキルと、経理として活躍するためのポイントを解説します。
- ITリテラシーとデータ分析力の重要性
- 経理として活躍するポイント
それでは、まずITリテラシーとデータ分析力の重要性について見ていきましょう。
ITリテラシーとデータ分析力の重要性
現代の経理業務では、会計ソフトやExcelといった基本的なツールに加え、ERPシステム、BIツール、RPAなどのITツールを使いこなす能力が必須となりつつあります。
これらのツールを効果的に活用し、データを分析することで、経営に貢献する知見を提供できます。
具体的なITリテラシーとデータ分析力の重要性は以下の通りです。
- 業務効率化: 自動化ツールを導入・活用することで、定型業務の時間を大幅に削減できます。
- データ分析の上での意思決定支援: 財務データを多角的に分析し、経営層に対して客観的な情報を提供できます。
- リスクマネジメント: データ分析を通じて、潜在的なリスクや不正の兆候を早期に発見できます。
- 市場価値の向上: 高度なITスキルと分析力を持つ経理人材は、企業にとって非常に価値の高い存在です。
これらのスキルは、経理が単なる「記録係」から「戦略パートナー」へと役割を変化させる上で、欠かせない要素となります。ができます。また、データ分析によって、新たなビジネスチャンスを見つけることも可能になります。

AIによる効率化でできた空き時間を使ってどんな業務ができるか、と考えた方が有益です
経理として活躍するポイント
将来にわたって経理として活躍し続けるためには、単に日々の業務をこなすだけでなく、常に学び続け、自身の市場価値を高める意識が重要です。
以下に、経理として長く活躍するためのポイントを挙げます。
- 継続的な学習: 会計基準や税法の改正、新しいテクノロジーの動向に常にアンテナを張り、知識をアップデートし続けることが重要です。
- コミュニケーション能力: 経理は他部署との連携や外部との折衝も多いため、円滑なコミュニケーション能力が求められます。
- 戦略的思考力: 財務データから企業の課題を見つけ出し、改善策を提案するなど、経営に貢献する視点を持つことが重要です。
- 資格取得: 日商簿記1級、税理士、公認会計士などの上位資格は、専門知識の証明となり、キャリアアップに繋がります。
これらのポイントを意識し、自身のスキルアップに努めることで、変化の激しい時代でも経理として確固たる地位を築けるでしょう。
経理職が直面する課題
経理の仕事は、常に変化する外部環境に適応していく必要があります。グローバル化の進展や税制の頻繁な改正、そして企業の社会的責任の増大は、経理職にとって避けて通れない課題です。
ここでは、経理職が直面する主要な課題について掘り下げていきます。
国際会計基準への対応
経理職の最大の課題の一つは、複雑化・グローバル化する国際会計基準への適応であり、この対応力が企業の国際競争力と経理担当者自身のキャリア発展に直結しています。2024年2月には東証が、英文開示の義務化を発表しました(適用は2025年4月から)
>>プライム市場における英文開示の拡充に向けた上場制度の整備について
日本企業の国際展開に伴い、IFRS(国際財務報告基準)採用企業は年々増加しています。
IFRS適用により、従来の日本基準とは異なる会計処理が必要となり、特に「のれん」の非償却や収益認識基準の違いなど、経理担当者に新たな知識とスキルが求められています。
企業のグローバル化が進む中で、国際会計基準(IFRS)への対応は多くの経理部門にとって喫緊の課題となっています。ただ、日本国内の会計基準との違いを理解し、適切に財務諸表を作成するためには、高度な専門知識が求められます。
IFRSへの対応における主な課題は以下の通りです。
- 基準の複雑性: IFRSは原則主義であり、適用にあたっては企業の判断が大きく影響するため、専門的な解釈が必要です。
- システムの改修: IFRSに対応するためには、会計システムや関連システムの大規模な改修が必要となる場合があります。
- 人材育成: IFRSに精通した経理人材の育成や確保が急務となります。
- 情報開示の拡充: IFRSでは、詳細な情報開示が求められるため、開示資料作成の負担が増加する可能性があります。
グローバルに事業を展開する企業にとって、IFRSへの適切な対応は、投資家からの信頼を得る上でも不可欠な要素と言えるでしょう。
税制改正への継続的な適応
日本の税制は、毎年のように改正が行われ、その都度、経理部門は対応を迫られます。
法人税、消費税、所得税など、多岐にわたる税制の変更点を正確に理解し、適切に税務処理を行うことは、経理の重要な業務の一つです。
税制改正への適応における主な課題は以下の通りです。
- 情報収集の継続性: 最新の税制改正情報を常にキャッチアップし、その内容を正確に理解する必要があります。
- 実務への落とし込み: 改正内容を自社の会計システムや業務プロセスにどのように反映させるかを検討し、実行に移す必要があります。
- リスクマネジメント: 税制改正への対応が遅れると、過少申告加算税などのペナルティを受けるリスクがあります。
- 専門家との連携: 複雑な税制改正の場合、税理士などの専門家と連携し、適切なアドバイスを受けることが重要です。
税制改正への迅速かつ正確な対応は、企業のコンプライアンスを維持し、適切な納税を行う上で不可欠な要素です。
内部統制・コンプライアンス強化
企業不祥事が社会問題となる中、企業の内部統制やコンプライアンスの強化は、経理部門にとってますます重要な課題となっています。
経理は、企業の不正防止の最前線に位置し、適切な会計処理を通じて企業の健全性を保つ役割を担っています。
内部統制・コンプライアンス強化における主な課題は以下の通りです。
- 不正リスクの評価: 企業内に潜む不正リスクを定期的に評価し、対策を講じる必要があります。
- 統制活動の設計と運用: 業務プロセスの中に適切な承認や検証の仕組みを組み込み、運用する必要があります。
- IT統制の強化: 会計システムのセキュリティ強化やアクセス管理など、ITを活用した統制も重要です。
- 倫理意識の醸成: 従業員全体のコンプライアンス意識を高めるための教育や啓発活動も重要です。
強固な内部統制とコンプライアンス体制は、企業の信頼性を高め、持続的な成長を支える基盤となります。的成長を支える基盤」としての役割へと進化することが期待されています。
経理で働く際の注意点とリスク

経理の仕事は、企業の「お金」を扱うため、非常に重要でやりがいのある仕事ですが、その一方で、細心の注意を要し、様々なリスクも伴います。
正確性や機密性の確保、そして責任の重さについて理解しておくことが不可欠です。
ここでは、経理で働く際の注意点と、それに伴うリスクについて詳しく解説します。
- 経理で働く際の注意点
- 経理で働くうえでのリスクについて
まずは、経理で働く際に特に意識すべき注意点から見ていきましょう。
経理で働く際の注意点
経理業務は、会社の財産を管理し、外部に報告する役割を担うため、常に高いプロ意識が求められます。
特に以下の3点については、常に意識しておく必要があります。
- 正確性
- 機密性
- 責任の重さ
正確性
経理の数字は、企業の経営判断の根拠となるだけでなく、税務申告や投資家への情報開示にも使用されます。
そのため、いかなる小さなミスも許されません。
- 計算ミスや入力ミスがないか、常にダブルチェックを徹底する。
- 証拠書類との照合を怠らない。
- 不明な点はすぐに確認し、曖昧なままにしない。
正確な数字を提供することが、経理の最も基本的な責任です。
機密性
経理は、企業の財務情報や従業員の給与情報など、極めて機密性の高い情報を扱います。
これらの情報が外部に漏洩することは、企業にとって甚大な損害をもたらす可能性があります。
- 情報の持ち出しや私的な利用は厳禁。
- パスワード管理を徹底し、安易に教えない。
- 機密情報を含む書類は適切に保管・廃棄する。
情報の取り扱いには最大限の注意を払い、守秘義務を遵守することが求められます。
責任の重さ
経理の仕事は、会社の財政状況を左右する重要な責任を伴います。
一つ一つの業務が、企業の存続や社会からの信頼に直結することを常に意識する必要があります。
- 自身の業務が全体に与える影響を常に考える。
- 不正や不備を発見した場合は、速やかに報告・対処する。
- 法令遵守の意識を高く持ち、倫理的に行動する。
この責任感を持ち続けることが、経理としてのプロフェッショナリズムを保つ上で不可欠です。
経理で働くうえでのリスクについて
経理の仕事は、その性質上、特定の業務リスクを伴います。
これらのリスクを事前に認識し、適切に対処することで、自身や企業を守ることができます。
ここでは、経理が直面する可能性のあるリスクについて解説します。
内部統制の不備
企業内の内部統制が不十分な場合、経理部門は不正や誤謬のリスクにさらされます。
これは、経理担当者自身の問題だけでなく、会社全体のガバナンスの問題とも言えます。
- 承認プロセスが不明確である。
- 権限の分離が徹底されていない。
- 定期的な監査やチェック体制が不十分である。
内部統制の不備は、不正会計や横領などの重大な問題を引き起こす温床となる可能性があります。
職場トラブル
経理部門は、会社の「お金」を扱う部署であるため、他部署との連携が不可欠です。
時には、予算や経費に関する意見の相違から、職場トラブルに発展する可能性もあります。
- 経費精算や予算申請に関するルールが不明確。
- 他部署とのコミュニケーション不足。
- 経理のルールに対する理解不足。
円滑なコミュニケーションと、明確なルール設定により、これらのトラブルを未然に防ぐ努力が必要です。
粉飾決算
最も重大なリスクの一つが、粉飾決算への関与です。
経営層からの圧力や指示により、意図的に財務諸表を操作することは、経理担当者にとって倫理的にも法的にも許されない行為です。
- 虚偽の取引を記録するよう指示される。
- 不適切な会計処理を行うよう強要される。
- 重要な情報を隠蔽するよう求められる。
このような状況に直面した場合は、毅然とした態度で拒否し、必要であれば外部の専門家や内部通報制度を利用するなど、適切な対処をとることが極めて重要です。
粉飾決算が発覚すると、企業の信用が失墜し、経営に大きな影響を与える可能性があります。

「引当」や「未収計上」「未払計上」処理は、判断がからむため、粉飾につながる可能性が他の処理より高いです。監査法人のチェックも厳しいため、特に疑いを招かないような会計処理やエビデンスの整備が求められます。
経理になるための手順とプロセス

経理の仕事に興味を持ち、これからそのキャリアを築いていきたいと考えている方もいらっしゃるでしょう。
経理のキャリアパスは、未経験から始める場合と、すでに経理経験がある場合で、そのアプローチは異なります。
ここでは、経理未経験から経理になるための具体的な手順と、経理内で希望の業務に就くためのプロセスについて解説します。
- 経理未経験から経理になる手順
- 経理内で希望の業務に就くために必要なプロセス
それでは、まず経理未経験から経理になるための手順から見ていきましょう。
経理未経験から経理になる手順
経理未経験からでも、着実にステップを踏むことで経理職への道は開けます。
重要なのは、基礎知識の習得と、実務経験を積むための機会を見つけることです。
社内異動で経理になるには
現在の会社で経理部門への異動を希望する場合、まずは社内での実績を積み、経理への熱意を示すことが重要です。
- 簿記の資格取得: 日商簿記3級、2級は経理の基礎知識を証明する上で非常に有効です。
- 経理関連業務への関心を示す: 業務で経理と関わる機会があれば、積極的に情報収集や協力を申し出る。
- 異動希望の意思表示: 上司や人事部に、経理部門への異動希望を明確に伝える。
- 社内研修の活用: 経理関連の社内研修があれば、積極的に参加する。
社内での信頼と実績は、異動の大きなチャンスとなるでしょう。
転職で経理になるには
未経験から他社で経理職を目指す場合は、基本的な経理知識があることをアピールし、ポテンシャルを示すことがカギとなります。
- 簿記の資格取得: 日商簿記2級以上の資格は、転職市場でのアピールポイントになります。
- 経理補助やアシスタントからのスタート: 最初から専門性の高い経理職ではなく、経理補助やアシスタントとして経験を積むことを検討する。
- 経理専門の転職エージェントの活用: 経理職に特化したエージェントは、未経験者向けの求人情報やキャリアアドバイスを提供してくれます。
- 中小企業やベンチャー企業も視野に入れる: 大企業に比べて、未経験者を受け入れる可能性が高い場合があります。
未経験であっても、明確な目標と準備があれば、経理への転職は十分に可能です。
経理の転職ならば、MS-JAPANがおすすめです。詳細は、MS-Japan利用ガイド:経理転職のステップ別解説を参照ください。
経理内で希望の業務に就くために必要なプロセス
経理部門に配属された後も、自身のキャリアプランに沿って希望する業務に就くためには、戦略的なアプローチが必要です。
専門性を高め、実績を積むことが、キャリアアップへの近道となります。
- 専門知識の深化: 特定の会計分野(税務、原価計算、国際会計など)に興味を持ち、関連する資格取得や学習を進める。
- 実務経験の積み重ね: 現在の業務で成果を出し、信頼を得ることで、より責任のある業務を任されるチャンスが増えます。
- 上司や先輩とのコミュニケーション: 自身のキャリアプランや希望する業務について、積極的に上司や先輩と話し合う。
- 社内研修やOJTの活用: 新しいスキルや知識を習得するための機会を積極的に利用する。
- 外部研修やセミナーへの参加: 業界のトレンドや最新情報を学び、自身のスキルアップに繋げる。
自身のキャリアに対する明確なビジョンを持ち、積極的に行動することで、経理としての専門性を高め、理想のキャリアを実現できるでしょう。
経理未経験の方が経理業務を希望する際に一番アピールになる資格は、やはり簿記2級、およびMOS(Excel)です。簿記2級の学習には、安価である通信制の専門学校がおすすめです。スタディング簿記講座を活用した学習法については、【口コミ有】スタディングで簿記2級に合格!通信講座で初心者でも合格できる方法を解説を参照ください。
Mosの学習については、【3ヶ月で合格】独学でMOS Excelマスター!効率的勉強法で解説しています。問題集だけでも合格は可能ですが、講義を使用するとしたらUdemyの講座がおすすめです。【経理に必要なExcel技術を習得】Mos試験合格にはUdemyのエクセル兄さんの講座が最適!を参照ください。
経理になるための道は多様ですが、基本的な知識の習得、関連する資格の取得、そして自分のキャリア目標に合わせた戦略的なアプローチが重要です。これらの手順とプロセスを理解し実行することで、経理への道が開けます。
まとめ
本記事では、経理の仕事の将来性から、AIの影響、必要なスキル、そしてキャリアパスまで、経理の未来について深く掘り下げてきました。
経理の仕事は、AIやテクノロジーの進化と共に変化し続けますが、その本質的な価値は失われることはありません。
重要なポイントをまとめると以下の通りです。
- 経理の仕事は、企業の経営を支える重要な役割を担っており、その本質的な価値は今後も変わらない。
- AIやRPAの導入により、定型業務は自動化されるが、複雑な判断や戦略立案は人間の専門知識が不可欠である。
- 将来の経理には、ITリテラシーとデータ分析力が必須であり、常に学び続ける姿勢が求められる。
- 国際会計基準への対応や税制改正への適応、内部統制の強化など、経理職は常に新しい課題に直面する。
- 未経験からでも、簿記の資格取得や実務経験を積むことで、経理職への道は開ける。
経理の未来は、変化に適応し、新たなスキルを身につけることで、さらに大きく開花するでしょう。
未来の経理として活躍するために、まずは日商簿記の学習を始めてみてはいかがでしょうか。
簿記2級のおすすめ教材及び学習については、スタディングで簿記2級に一発合格の記事で解説しています。
よくある質問と回答
質問1: 経理の仕事は将来なくなるのか?
いいえ、経理の仕事が完全になくなる可能性は低いと言えます。
AIやRPAの導入により、定型的なデータ入力や処理などの業務は自動化が進むでしょう。
しかし、以下のような業務は引き続き人間の専門知識と判断力が不可欠です。
- 複雑な会計基準の解釈と適用
- 経営層への財務戦略に関するアドバイス
- 内部統制システムの構築と運用
- 人間関係を築くコミュニケーション
経理職は、単なる「記録係」から「戦略パートナー」へと役割が変化していくと考えるのが適切です。
質問2: 経理はなぜ人気があるのでしょうか?
経理職が人気を集める理由はいくつかあります。
- 安定性: 企業にとって不可欠な部署であるため、景気に左右されにくい安定したキャリアを築きやすいです。
- 専門性: 簿記や会計の専門知識は、一度身につければどんな業界でも通用する汎用性の高いスキルです。
- キャリアアップの可能性: 経験を積むことで、管理職やCFO(最高財務責任者)への昇進、税理士や公認会計士としての独立など、多様なキャリアパスが描けます。
- ワークライフバランス: 他の職種に比べて残業が少ない企業も多く、ワークライフバランスを重視する人にも人気です。
これらの理由から、経理は多くの人にとって魅力的な職種となっています。
質問3: 将来性のない業界は?
特定の業界全体が「将来性がない」と断言することは難しいですが、時代の変化に対応できないビジネスモデルや、AIによる代替が容易な単純労働に依存する業界は、厳しい状況に直面する可能性があります。
例えば、以下のような特徴を持つ業界は、将来的なリスクを抱えやすいかもしれません。
- デジタル化への対応が遅れている業界: オフラインでの業務が主で、オンライン化やIT導入が進まない業界。
- 人手に頼る単純作業が多い業界: AIやロボットによる自動化が容易な反復作業が中心の業界。
- 市場ニーズが急速に縮小している業界: 消費者の嗜好の変化や技術革新により、需要が減少している業界。
しかし、これらの業界であっても、イノベーションを起こし、新しい価値を創造することで、再び成長の機会を見出すことは十分に可能です。
質問4: 経理職には何年で慣れますか?
経理職に慣れるまでの期間は、個人の経験や学習能力、会社の規模や業務内容によって大きく異なりますが、一般的には以下の目安があります。
- 基本的な業務(伝票処理、現金出納など): 3ヶ月〜半年程度で一通りの流れを理解できるようになることが多いです。
- 月次決算業務: 1年〜2年程度で、一人で月次決算の一連の業務をこなせるようになるでしょう。
- 年次決算業務や税務申告: 3年〜5年程度で、年次決算や法人税申告などの複雑な業務にも慣れ、応用力が身についてきます。
もちろん、これはあくまで目安であり、常に学び続け、新しい知識を吸収する姿勢があれば、より早く業務に慣れ、専門性を高めることも可能です。