【現役経理が教える】経理職の平均年収について解説!

この記事には広告を含む場合があります。

【現役経理が教える】経理職の平均年収について解説!

経理の仕事は、数字と向き合いながら会社の財務を支える、静かながらも重要な役割です。しかし、「経理の平均年収は果たしてどのくらいなのか?」という疑問は、多くの経理職員やこれから経理を目指す方々に共通するものでしょう。

  • 経理の平均年収は?
  • 経理は昇給しやすい職種?
  • どうやったら昇給しやすい?

本記事では、経理の平均年収に関する最新の情報、年収を左右するさまざまな要因、そして経理職での年収アップを実現する具体的な方法について詳しく解説します。この情報は、経理の仕事に携わるすべての方々、またこれから経理の道を歩む方々にとって、キャリアアップや職場選びの大きな手助けとなるはずです。経理歴15年以上の筆者が、これまでの経験を踏まえて解説します。

経理という職業の魅力と可能性を最大限に引き出し、あなたのキャリアアップを全力でサポートするこの記事を、ぜひ最後までお読みください。きっと、あなたの経理としての将来に役立つ新たな発見があるはずです。

経理の年収についての基礎知識

経理の平均年収はいくら?

経理の平均年収は、さまざまな要因によって異なりますが、一般的には国や業界、経験年数によって変動します。平均的には、初心者からベテランまで幅広い範囲の年収が見られます。

厚生労働省が提供する職業状況提供サイト(job-tag)によると、「経理事務」職の平均年収は450万円とされています(平均年齢43.3歳)。経理事務の就業者数は150万人を超えています。「経理課長」職では平均年収は862.7百万円、経理課長の就業者数は12万人ほどです。

たとえると、経理の仕事はサッカーチームのゴールキーパーのようなものです。ゴールキーパーは目立たないことが多いですが、企業というチームの安定と勝利には不可欠なため、必然的に就業者数が多くなっています。

経理職の年収の平均値・中央値

経理職の年収の平均値と中央値は、それぞれ業界や企業の規模、地域によって変わります。

一般的に、都会と地方では都会の方が、大企業と中小企業では大企業の方が給与が高い傾向があります。ただ、営業職などと比較すると、給与のばらつきは少ない傾向にあります。

MS-Agentが提供している経理の平均年収のページによると、年代別の平均年収と中央値は以下の通りです。

(出典:MS-Agent

経理の条件別の平均年収

年代別の経理の年収

さきほど掲載した年代別の平均年収のように、経理職の年収は年代によっても異なります。一般的には、経験が増えるにつれて年収も上昇する傾向にあります。

これを植物の成長に例えると、若い苗はまだ小さいですが、時間と共に成長し、大きな木になります。同様に、経理職員もキャリアの初期は年収が低めですが、経験を積み重ねることで年収が成長していきます。

企業規模別の経理の年収

企業規模によっても経理の年収は変わります。大企業では年収が高い傾向にありますが、小規模企業やスタートアップでは変動が大きいことがあります。

これは、大きな船と小さなボートを比較するようなものです。大きな船は安定していますが、小さなボートは波に左右されやすく、時には大きな波に乗ることもあります。つまり、大企業では安定した年収が期待できる一方、小規模企業ではリスクとチャンスが共存します。

中小企業→大企業への転職によって、年収アップをつかめる可能性があることとなります。

経理の年収に関するメリット・デメリット

経理の年収が低いと言われる理由

経理の年収が低いと言われる主な理由は以下の3点です。順番に解説していきます。

  • 売上に直結しない
  • 成果の評価が難しい
  • 代替可能と考えられている

まず、経理は直接収益を生み出さない役割にあるとされます。というのは、経理は会社の収益活動を支える裏方の仕事で、売上を直接上げるわけではありません。

サッカーでいうとディフェンダーのようなものです。ディフェンダーはゴールを決めるわけではないですが、チームの勝利には欠かせない役割を担います。経理も同じく、直接的な収益貢献は少ないですが、会社運営には不可欠なポジションです。

次に、成果の評価が難しい、という点です。例えば、経理職が決算を早く完了させたとしても、それが必ずしも高い評価につながるわけではありません。なぜなら、決算の早さは、会社の規模や業務量などによっても左右されるからです。僕が働いているメーカーでは、どちらかというと時間がかかったとしても経営計画上の数値を達成したことで評価される傾向が強いです。

3つ目の「代替可能」という点は、例えば、経理業務の一部をアウトソーシングする企業も増えていることがあげられます。そのため、業務次第ですが単純作業が中心の経理職の価値が下がり、年収が上がりづらいというデメリットがあります。

経理と他部署の年収比較

経理と他の部署との年収比較を行うと、営業や開発など直接収益を生み出す部門の年収が高い傾向にあることが分かります。これは、収益性が直接評価されやすい職種が高い報酬を得やすいためです。

厚生労働省の調査によると、2023年度の平均年収は、経理職が約450万円、営業職が約540万円、技術職が約520万円です。

例えば、レストランでの料理人とウェイターを比較するようなものです。料理人が美味しい料理を作ることがレストランの基盤ですが、ウェイターがお客様に料理を提供し、売上を生み出します。経理はこの比喩でいう「料理人」のような役割を果たし、会社の基盤を支える重要な仕事をしていますが、直接的な収益貢献は少ないため、他部署と比較して年収が低く設定されることがあります。

経理の年収をアップする方法

経理職の年収を上げるための具体的な方法

経理職の年収を上げるためには、以下の3つの方法があります。

  • 実務スキルアップ
  • 資格取得による専門性向上
  • 転職

スキルアップは、自分の業務に関わるスキルを意識して向上させることで、社内での昇進の可能性を上げることができます。経理職では、実務上ではExcelなどのPCスキル、経営層や他部門など、他者に説明するプレゼンテーションスキル 等です。

資格取得は、たとえば、スポーツでいうところのトレーニングのようなものです。技術や知識を磨くことで、プレイヤーとしての価値が上がり、より良い条件のチームに移籍することができます。経理でも同じで、簿記やT資格を取得することで専門性を高め、年収アップにつながるキャリアチャンスを広げることができます。

転職は、自分のスキルを評価してくれるより給与水準の高い企業に転職することで、年収アップを実現することができます。

クロマル
クロマル

資格取得により奨励金が出る企業もあります。かかる時間と有用性を考慮して勉強しましょう

経理で年収アップの転職に成功した事例

経理で年収アップの転職に成功した事例も多くあります。これは、経理スキルの市場価値を正しく理解し、適切な転職先を選択することが重要です。

例として、ある経理職員が中小企業から大手企業への転職に成功し、年収が大幅に上がったケースがあります。これは、新しい環境で経験を積み、キャリアアップを図ることができるよう、自身のスキルと市場の需要を見極めた結果です。このように、適切なキャリア計画と市場分析を行うことで、経理職員はより良い条件での職場を見つけ、年収アップを実現することが可能です。

注意点やリスク

経理の年収が低い・上がりづらい理由と対策

先の章でも触れましたが、経理の年収が低い、または上がりづらい主な理由としては、経理が直接収益を生み出さない支援的な役割であることが挙げられます。対策としては、専門性を高めることが重要です。

たとえば、登山において、より高い山に挑戦するためには、適切な装備と技術が必要です。経理でも同じく、簿記や会計の資格取得、最新の会計ソフトウェアの習得などにより、専門性を高めて、より高い年収を目指すことができます。

経理で給料が上がらない人の特徴

経理で給料が上がらない人の特徴としては、以下の3点があります。

  • スキルアップや資格取得に積極的でない
  • 会社や上司に貢献できていない
  • 転職をしない

スキルアップや資格取得に積極的でない、というのは、業務と並行して自己成長への投資を怠ることが挙げられます。特に会計や税務に関するルールは日々変化しており、自分で情報を入手し続けないとすぐに時代遅れの知識となってしまいます。市場の需要と自身のスキルを見極め、継続的な学習とキャリアの見直しを行うことが重要です。

会社や上司に更新できていない、というのは、会社が求める成果とは何か、を考えずに業務を行っていると考えられます。これは、会計知識等が高い人材にも往々に起こりがちです。会社が求める成果は何なのか、常に考えながら日々の業務を行うことが大切です。

経理職は、間接部門であることから社内での急な給与向上が見込めないため、年収アップを考えるならば転職をするというのが一番早い可能性があります。良い条件の転職先が見つかった際に動けるを意識して、社外でも通じるスキルを高めることが必要です。

この状況は、農業に例えることができます。農地を耕さず、種をまかなければ、収穫は得られません。同様に、経理においても、スキルアップやキャリアアップに向けた努力を行わないと、給料の上昇は期待できないのです。

経理の年収アップのコツ

経理で高収入を実現するためのポイント

経理で高収入を実現するための重要なポイントは、継続的なスキルアップと業界の動向への敏感さです。特に会計や財務に関する最新の知識と技術を身につけることが、年収アップに直結します。

具体的には、以下の知識やスキルを常に更新し続ける点が重要です。

  • 簿記・会計(財務分析含む)
  • 税務・申告(頻繁にルールが変わる)
  • 経営管理(経営層のニーズを満たす必要)
  • 情報システム(経理にシステム理解は必須)

これは、スポーツ選手が最新のトレーニング方法や健康管理を行うようなものです。時代に合ったトレーニングを行うことで、選手は常に最高のパフォーマンスを維持することができます。経理でも同じで、最新の知識や技術を身につけることで、市場価値を高め、より高い年収を目指すことができます。

経理の年収アップに関するQ&A

Q:経理で高収入を実現するために、どのくらいの期間が必要ですか?

A:あなたのスキルや経験、目標などによって異なります。例えば公認会計士や税理士などの難関資格を取得したい場合は、数年以上の期間が必要になるでしょう。

一方、簿記検定などの比較的取得しやすい資格を取得し、転職や昇進を目指す場合は、1年程度の期間で実現できる可能性もあります。未経験から経理に転職する場合、簿記2級までは取得することで選択肢が大きく広がります。

Q:経理で高収入を実現するために、どのような努力をすればよいですか?

A:以下の3つのポイントを押さえることが大切です。

  • スキルアップに努める
  • 専門資格を取得する
  • 会社や上司に貢献する

現在の会社での昇進・昇給を目指すにしても、転職による給与アップを目指すにしても、上記を意識したキャリア形成を行う必要があります。

おすすめの転職サービス

経理転職なら管理部門特化のMS-JAPANがおすすめ

経理転職を考えている方にとって、転職サービスは大きな助けとなります。しかし、数多くのサービスから自分に合ったものを選ぶのは難しいものです。そこで、管理部門特化の転職サービス「MS-JAPAN」をおすすめします。

MS-JAPANについては、MS-Japan利用ガイド:経理転職のステップ別解説で詳しく説明していますが、以下のメリットがあります。

業界最大級の求人からご紹介

MS-JAPANは、管理部門・士業に特化した転職サービスです。そのため、経理職の求人を豊富にあります。求人の90%以上が非公開求人のため、他社では見つけられないような好条件の求人にも出会える可能性があります。

職種ごとに精通したアドバイザーがサポート

MS-JAPANでは、職種ごとに専門のアドバイザーが在籍しています。そのため、経理職の専門知識や業界情報に精通したアドバイザーが、希望やスキルに合わせて最適な求人を紹介してくれます。

カウンセリングを通じた高いマッチング制度

MS-JAPANでは、転職を希望する方のカウンセリングを重視しています。あなたのこれまでのキャリアやスキル、希望条件などを丁寧にヒアリングし、個々に合った求人を紹介してくれます。また、面接対策や書類添削など、転職活動のサポートも充実しています。

以上のようにMS-JAPANは、経理転職を成功させたい方におすすめの転職サービスです。業界最大級の求人から、職種ごとに精通したアドバイザーがサポートしてくれるので、初心者でも安心して転職活動を行うことができます。

MS-JAPANの具体的な活用方法

MS-JAPANを利用する際には、まず無料登録をしたうえで、キャリアアドバイザーと面談をしましょう。面談では、あなたのこれまでのキャリアやスキル、希望条件などを詳しくヒアリングしてもらいます。その上で、あなたの希望に合った求人を紹介してくれます。

また、面接対策や書類添削などのサポートも充実しているので、ぜひ活用してください。

MS-JAPANについては、MS-Japan利用ガイド:経理転職のステップ別解説を参照ください。

経理の転職に最適!

まとめ

経理の職業は、会社の財務を正確に管理し、ビジネスの健全性を支える重要な役割を果たしています。しかし、多くの人が気になるのは経理の平均年収です。経理の年収は、職場の規模、地域、性別、年齢、そして個人のスキルや経験によって大きく異なります。例えば、大企業や都市部では年収が高くなる傾向にありますが、一方で、経理は直接的な収益貢献を行う職種ではないため、他の部署に比べて年収が低く抑えられることもあります。

経理の年収を上げるためには、専門知識の習得と資格取得が鍵です。簿記や会計に関する資格は、キャリアアップに直結し、より高い年収を目指すためのステップとなります。また、転職は年収アップの有効な手段であり、市場のニーズを把握し、自身の強みを活かすことが重要です。特に管理部門に特化した転職サービスを利用することで、経理職の市場価値を高めることができます。

しかし、経理の年収が低い、または上がりにくい理由には注意が必要です。経理は支援的な役割であるため、自己成長を怠ると、年収の伸び悩みが生じることがあります。定期的なスキルアップとキャリアの見直しを行うことが、年収アップには欠かせません。

特に重要なポイントは以下の通りです。

  • 経理の平均年収は地域、企業規模、性別、年齢、スキルによって異なる。
  • 専門知識や資格は年収アップに直結する。
  • 転職は市場ニーズを把握し、自身の強みを活かすことが重要。
  • 経理の年収が低い理由として、職種として支援的な役割である点が挙げられる。
  • 定期的なスキルアップとキャリアの見直しは年収アップに不可欠。

経理の仕事は、単に数字を扱うだけではなく、会社の財務健全性を支える重要な役割を果たしています。この記事が、経理職としてのキャリアパスや年収アップのための洞察を提供し、あなたの職業人生に貢献することを願っています。