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FP2級の勉強を始めるとき、テキストを買うべきかどうかで迷っていませんか。
結論から書きます。FP2級のテキストは、全員に必要なものではありません。 学習のメインは問題集で、テキストは「問題集の解説で理解できなかったときに引く辞書」です。僕自身、問題集をメインにした学習でFP3級・FP2級とも合格しました。
そして、もう1つ先に伝えておきたいことがあります。この記事はもともと、きんざいの公式テキスト「最短合格2級FP技能士」をおすすめする内容でした。 ですがこの本は’22〜’23年版を最後に更新が止まっています。FP2級は2025年4月1日からCBT(パソコンで受ける方式)に移行しており(きんざい公式・2026年8月確認)、更新の止まった本は移行後の形式にも、その後の法改正にも対応していません。
この記事では、経理歴18年でFP2級に合格した僕が、次の3つを解説します。
- テキストがいらない人と、買ったほうがいい人の分かれ目
- いま買うならどのテキストか(現行版で買えるもの)
- 買ったあとの使い方(僕がやっていた加工のしかた)
FP2級のテキストがいらない人・必要な人
まず、テキストを買わなくてよい人から書きます。
通信講座を使う人は、テキストは不要です。 講義そのものがインプットの役割を果たすので、そこにテキストを足すと同じ内容を2回買うことになります。僕はスタディングの通信講座と問題集の組み合わせで、FP3級合格から5ヶ月でFP2級に合格しました。
一方、次の3つに当てはまる人は買ったほうがいいです。
- 完全な独学で、講義を一切使わない人。問題集の解説だけでは、制度の背景まではわからない場面が出てきます
- 保険・年金・不動産の実務経験がまったくない人。この3分野は用語の前提が多く、解説を読んでも「そもそも何の話か」でつまずきます
- 一度落ちていて、原因が「理解の浅さ」だとわかっている人。問題を覚えて対処していると、形式が変わった瞬間に崩れます
逆に言うと、分野の土台があって講義も使う人には、テキストは重すぎます。600ページ前後の本を最初から読む時間があるなら、問題集を1周多く回したほうが点数になります。
きんざいの公式テキストは、いま買う本ではありません

僕が受験したときに使ったのは、きんざいの「最短合格2級FP技能士」でした。きんざいの試験を受けるなら、出題する側が作ったテキストが一番安心だと考えたからです。実際、きんざいの実技試験は新しい情報が織り込まれることが多く、問題集で理解しきれない部分を補うのに役立ちました。
ただ、いまから買う本としては勧められません。理由は在庫ではなく、中身が今の試験に追いついていないことです。
- ’22〜’23年版で更新が止まっている
- したがって2025年4月のCBT移行後の形式に対応していない
- 税制・年金の数字は毎年動くので、3年以上前の版で覚えると、覚え直しが発生する
手元に持っている方、中古で安く手に入る方が、制度の背景を調べる用途で使うぶんには問題ありません。新しく1冊買うなら現行版を選んでください、という話です。
いま買うなら「みんなが欲しかった!FPの教科書2級・AFP」
現行版で買えて、CBTにも対応しているテキストとしては、TAC出版の「みんなが欲しかった!FPの教科書2級・AFP」が現実的な選択肢です。2026-2027年版は2026年5月21日発売・税込2,090円・600ページ(TAC出版・2026年8月確認)。
選ぶ理由は3つあります。
- 毎年5月に改訂されるので、税制・年金の数字が最新に保たれている
- CBT試験体験プログラムが付く(学科・個人資産相談業務・生保顧客資産相談業務・資産設計提案業務が各1回)。きんざい受験者が選ぶ2業務が入っているのがポイントです
- 赤シート付きで、暗記に使える
同じシリーズの問題集と併用すると、用語の書き方が揃うので調べる手間が減ります。問題集の選び方はきんざいFP2級のおすすめ問題集を合格者が比較で詳しく書いています。
⚠️ ただし、買っただけでは点になりません。次に、使い方を書きます。
テキストの使い方は「読む」ではなく「引く」

テキストを買った人がやりがちな失敗は、最初のページから読み始めることです。600ページを読み切るころには、最初のほうを忘れています。
正しい順番は逆です。
- 問題集を解く
- 間違えた問題の解説を読む
- 解説で理解できなかったところだけ、テキストの該当ページを開く
つまりテキストは、通読する本ではなく辞書として使います。この使い方なら、600ページの本でも実際に開くのは全体の2〜3割で済みます。
僕がやっていた「自分の対策テキスト」への加工
僕は、テキストを買ったままの状態では使っていませんでした。
- 気になった点には付箋としるしをつける
- 例題には解答を直接書き込む
- 問題集で間違えた論点のページに、間違えた日付を書き込む
こうして自分なりの対策テキストに加工していきます。読み返すときに「自分がどこでつまずいたか」が一目でわかるので、直前期に開くページが自然に絞られます。
⚠️ この加工ができるのは紙の本だけです。CBTの模擬試験プログラムには書き込めません。紙のテキストを買う意味は、この書き込みにあります。
きんざいFP2級の基本情報
受験資格および申込方法
FP2級の受験資格は、原則として次の3つのいずれかです。
- FP3級に合格している
- FP業務に2年以上の実務経験がある
- 日本FP協会のAFP認定研修を修了している
きんざいで受ける場合は、FP3級から順に取得するのが一般的です。FP3級は2024年4月から、FP2級も2025年4月1日からCBT方式に移行済みで、自分で試験日を選べます。申込手順はきんざいFP3級・2級のCBT試験|申込手順と持ち物にまとめました。
勉強時間の目安
スタディング公式HPによる目安は、FP3級が80〜150時間、FP2級が150〜300時間です。
僕の場合はFP3級合格から5ヶ月でFP2級に合格しました。経理として決算業務をこなしながらだったので、まとまった時間は取れず、通勤中と昼休みが主戦場でした。
よくある質問(FAQ)
Q. テキストと問題集、どちらを先に買うべき?
問題集が先です。 問題集を解いてみて、解説で理解できない箇所がどれくらいあるかを確かめてから、テキストの要否を判断してください。先にテキストを買うと、読むだけで満足して問題演習に入れないことがあります。
Q. きんざいのテキストを持っています。買い直すべき?
分野の土台を作る用途なら、そのまま使って構いません。 ただし、税制・年金・保険料の数字は必ず最新版か公式サイトで確認してください。’22〜’23年版のままの数字を覚えると、覚え直しが発生します。
Q. FP協会で受ける場合も同じテキストでいいですか?
同じで問題ありません。 学科は共通問題で、テキストの範囲も同じです。違うのは実技試験なので、実技対策は受験する団体に合わせた問題集で行うのが基本です。両団体の違いはきんざいFP2級のおすすめ問題集を合格者が比較のFAQでも触れています。
Q. FPの知識は仕事で役に立ちますか?
僕は経理(経営管理)の仕事で、資金繰り業務(年金・保険・投資・固定資産の背景知識)と税務管理業務(所得税・固定資産税のタイミング)で使っています。詳しくはFPは本当に「役に立たない」?経理で活かす秘訣へ。
まとめ: 買うかどうかを決めてから、現行版を1冊
| 状況 | テキストの要否 |
|---|---|
| 通信講座を使う | 不要(講義がインプットを兼ねる) |
| 完全独学 | 必要 |
| 保険・年金・不動産が未経験 | 必要 |
| 一度落ちて、理解の浅さが原因 | 必要 |
FP2級のテキストは、必要な人には効きますが、全員が買う本ではありません。まず問題集を解いて、詰まる場所を確かめてから決めてください。
買うと決めたら、選ぶ基準はシンプルです。
- 現行版であること(税制と年金の数字は毎年動きます)
- CBTに対応していること(2025年4月から、この形式でしか受けられません)
- 書き込んで自分の対策テキストに育てられること
僕が使ったきんざいの公式テキストは’22〜’23年版で止まりました。いま同じ役割を果たすのはみんなが欲しかった!FPの教科書2級・AFPです。
働きながら最短で合格したい方は、テキストを買う前にスタディングのFP講座を一度見てみてください。講義がインプットを引き受けてくれるぶん、テキスト代と読む時間の両方が浮きます(FP協会・きんざい両対応。FP3級・2級セットコースは2023年10月から教育訓練給付制度の対象)。