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Excelの関数って実際の経理業務にどれだけ役立つの?そんな疑問をお持ちのあなたへ。この記事では、経理業務を劇的に効率化するExcelの関数を徹底解説します。初めてExcelを触る経理初心者から、日々の業務でExcelを駆使している経験者まで、全ての方に役立つ内容となっています。
僕も、経理になってしばらくはExcelの使い方に手こずり、煩雑な作業に追われる日々を送っていました。しかし、Mos(マイクロソフト・オフィス・スペシャリスト)のExcel試験の学習を通じてExcel全般、関数、およびショートカットを学んだことで状況が一変しました。
エクセルの学習を行うことで、時短はもちろん、浮いた時間を活用することでミスの減少や分析の質の向上が体感できるようになりました。必要なのは以下のExcelスキルです。
- Excelの基本的な操作
- 経理でよく使う関数
- ショートカットキー
この記事を通じて、あなたも経理業務のデータ入力の時間を大幅に短縮し、より高度な分析やレポート作成をスムーズに行う糸口がつかめるはずです。
※Mos試験対策のおすすめ教材には【経理にExcelは必須】Mos試験合格にはUdemyのエクセル兄さんの講座が最適!で紹介しています。
※ショートカットキーは、経理の時間短縮!Excelショートカットキー活用のコツを伝授で解説しています。
Excelと経理の関係の基本

Excelは経理業務において、不可欠なツールとして広く使用されています。その普及率、柔軟性、機能性、およびコスト面からも、欠かせない存在となっています。
- 普及率:全世界でのExcelのユーザー数は数億人に及ぶとされており、多くの企業でExcelを使用した経理業務が行われています。
- 柔軟性:Excelはカスタマイズが容易であり、例えば会計システムから出力したデータの加工など、経理の仕事における多種多様なニーズに対応することができます。
- 機能性:経理業務を効率化するのに役立つ関数(例:VLOOKUP,SUMIFなど)が用意されており、これらを駆使することで複雑な計算も容易に実行することができます。
- コスト:他の会計ソフトのフルパッケージと比較して、Excelの初期・ランニングコストは低いとされています。
- 僕が勤めている大手メーカーでも、会計ソフトとしてSAPは導入されています。ただ、そこから取り出した明細データを、経営管理用にExcelで加工する場面が非常に多く、Excelがなければ仕事にならない状況です。これは、Excelの汎用性の高さに起因しています。
- 個別財務諸表作成:連結会計を行うにあたっての個社の詳細情報の集計等
- 会社法計算書類作成:全社で統一した形式で作成
- 財務分析:明細データを加工したうえでの各財務分析
- 経営管理資料作成:マネジメント層への説明資料の作成
企業の規模によっては.、予算の都合で本格的な会計ソフトを導入するのが難しく、会計ソフトは最小限に利用し、通常業務をExcelで行っているところもあります。
ここでは、Excelが経理業務にどのように不可欠なツールとなっているのか、その基礎的な関係性について深く掘り下げていきます。
- 経理の仕事でExcelの利用が必須な3つの理由
- 経理業務で活用できる関数とその使い方
- 経理業務でExcelを活用するメリット
- 経理業務でExcelを活用するデメリット
これらの要素を理解することで、経理のプロとしてExcelをさらに効果的に使いこなすための第一歩となるでしょう。
経理の仕事でExcelの利用が必須な3つの理由

経理業務においてExcelは、もはやなくてはならないツールと言えるでしょう。その理由は多岐にわたりますが、特に以下の3点が挙げられます。これらの理由を理解することで、Excelが経理実務においていかに重要な役割を担っているかが見えてきます。
- 表計算ソフトであるExcelは、経理の仕事と相性が良い
- Excelは会計システムを補完する役割がある
- Excelは利用者が圧倒的に多く、汎用性が高い
これらの要素が組み合わさることで、経理業務の効率化と正確性の向上に大きく貢献しているのです。
表計算ソフトであるExcelは、経理の仕事と相性が良い
経理の仕事は、数字を扱い、計算し、集計することが日常です。このような業務特性において、表計算ソフトであるExcelはまさに最適なツールと言えるでしょう。数値を羅列し、瞬時に計算結果を導き出す能力は、経理担当者の強力な味方となります。
機能 | 経理業務での利用例 |
数値計算 | 合計、平均、四則演算など、基本的な計算を瞬時に実行 |
データ集計 | 大量の取引データをカテゴリ別に集計・分析 |
グラフ作成 | 経営状況や財務データの視覚化 |
Excelの持つ柔軟な計算機能と視覚化能力は、経理業務の正確性と効率性を飛躍的に向上させます。
Excelは会計システムを補完する役割がある
- 一部の専門的な会計ソフトウェアは特定のタスクに特化しているため、柔軟性に欠ける場面があります。Excelは、このようなシステムの補完として、カスタマイズされた計算やレポート作成に役立ちます。
会計システムは経理業務の基盤ですが、すべての業務を網羅できるわけではありません。複雑な分析や特定のレポート作成など、会計システムだけでは対応しきれない部分をExcelが強力に補完します。会計システムから出力されたデータをExcelで加工・分析することで、より詳細な情報が得られるのです。
- 詳細分析: 会計システムでは難しい、特定の科目に絞った詳細な分析
- オリジナル帳票: 自社独自の管理資料や予算実績管理表の作成
- データ連携: 他システムとのデータ連携や加工
このように、Excelは会計システムと連携することで、経理業務全体の質を高める重要な役割を担っています。
企業の規模別では以下のような使い分けがされている場合があります。
- 小規模企業:予算の制約から、高価な会計ソフトを導入せず、Excelのみで経理業務をこなす場合もある
- 大手企業の月次・四半期決算:会計システムから取得したデータをExcelにエクスポートし、特定の分析や調整を行った後、報告書として社内や社外向けに提出されるケースが多い
Excelは利用者が圧倒的に多く、汎用性が高い
会計ソフトと違い、Excelは社内の多くの部門が日常的に使用しています。そのため、社内の部門間での数値のやりとりには、Excelが用いられることが一般的です。
実際、僕が業務で他部門に数値の提供を依頼する際、Excelのフォーマットを準備したうえで入力を依頼するケースが多いです。
Excelはビジネスツールとして世界中で広く普及しており、その利用者の多さは大きなメリットです。多くの人が操作方法を知っているため、情報の共有や共同作業がスムーズに行えます。また、会計に限らず様々な部署で活用されているため、経理部内だけでなく他部署との連携も容易です。
- 情報共有の容易さ: 多くの従業員がExcelの基本操作を習熟しているため、データの受け渡しや確認がスムーズ。
- 共同作業のしやすさ: 複数の担当者が同じファイルで作業する際の障壁が低い。
- 学習コストの低さ: 豊富な情報源や教材が存在するため、学習を始める際のハードルが低い。
汎用性の高さは、経理業務における効率化だけでなく、組織全体の情報活用能力向上にも貢献します。

経理以外の部門に入力依頼を行う際は、情報を極力減らして様式を作成するのがおすすめ。
経理業務で活用できる関数とその使い方

経理業務の効率を飛躍的に向上させるためには、Excelの関数を使いこなすことが不可欠です。しかし、数多くある関数の中から、どれをどのように使えば良いのか迷う方もいらっしゃるでしょう。ここでは、経理の現場で特に役立つ主要な関数と、その具体的な使い方について詳しく解説します。
- 経理でよく使用する関数7選
これらの関数を習得することで、日々の業務が格段にスムーズになり、より高度なデータ分析にも挑戦できるようになります。
経理でよく使用する関数7選
- Excelの関数の中で、経理業務で特に利用頻度が高いのは以下の7つの関数です。
関数 | 内容 | 式 | 経理業務での使用場面 |
VLOOKUP | ある値に基づいてデータを検索し、対応する値を返す関数 | VLOOKUP(検索する値,範囲,返すデータの列番号,[近似値/正確な値]) | 顧客IDに基づいて対応する顧客名や住所を抽出する際に活用 |
SUMIF | 条件を満たすデータだけを合計する関数 | SUMIF(範囲,条件,[合計範囲]) | 特定の部門やプロジェクトに関連する経費を合計する際に使用 |
SUM | データの合計を計算する基本的な関数 | SUM(数値1,[数値2],...) | 経理業務での利用:月間の売上や経費を合計する際に使用。 |
COUNTIF | 条件を満たすデータの数をカウントする関数 | COUNTIF(範囲,条件) | 特定の価格範囲に該当する商品の数をカウントする際に使用 |
SUBTOTAL | 指定した関数を使用して部分合計を計算する関数 | SUBTOTAL(関数コード,範囲) | フィルタリングされたデータの合計や平均を計算する際に活用 |
ROUND | 数値を指定した桁数に丸める関数 | ROUND(数値,桁数) | 金額を整数や特定の桁数に丸める際に使用 |
AVERAGE | データの平均を計算する関数 | AVERAGE(数値1,[数値2],...) | 月間の売上や経費の平均を計算する際に使用 |
特にVLOOKUPとSUMIFは、条件に基づくデータの検索や合計を効率的に行えるため、経理業務において頻繁に使用されます。これらの関数をマスターすることで、データ管理や分析のスピードと正確性を大幅に向上させることができます。僕の日々の業務でも、この2つの関数を使わない日はないです。
これらのメリットを最大限に活かすことで、経理部門全体の生産性向上と柔軟な業務遂行が可能になるでしょう。
経理業務でExcelを活用するメリット

経理業務にExcelを導入することは、多くのメリットをもたらします。会計システムや専用ソフトと比べても、Excelならではの強みがあり、効率化だけでなくコスト削減にも貢献します。ここでは、経理の現場でExcelを活用することの具体的なメリットを3つの視点から解説します。
- 初期コストやランニングコストが安い
- 担当者に合わせたカスタマイズができる
- 様々なパソコン環境で利用しやすい
これらのメリットを最大限に活かすことで、経理部門全体の生産性向上と柔軟な業務遂行が可能になるでしょう。ストを抑えながらも高度なデータ処理を実現できる、非常に魅力的な選択肢と言えるでしょう。
初期コストやランニングコストが安い
経理業務に特化した会計システムや高機能なERPパッケージは、導入に多額の初期費用がかかり、さらに月額のランニングコストも発生するのが一般的です。しかし、多くの企業ですでに導入されているMicrosoft Officeの一部であるExcelは、追加の初期投資がほとんど不要です。
- 追加購入不要: 既存のMicrosoft Officeライセンスがあればすぐに利用可能。
- 月額費用なし: 会計システムのような月額利用料が発生しない。
- 低コストでの運用: 専門的な知識を持つ人材がいれば、外部ベンダーに頼らず内部で運用可能。
特に中小企業にとっては、コストを抑えながらも高度なデータ処理を実現できる、非常に魅力的な選択肢と言えるでしょう。
担当者に合わせたカスタマイズができる
会計システムは固定されたフォーマットや機能が多いため、自社の特殊な業務フローや独自の集計方法に柔軟に対応することが難しい場合があります。しかし、Excelは自由にシートを作成し、計算式やマクロを組み込むことで、担当者のニーズに合わせて細かくカスタマイズできるのが大きな強みです。
- 独自レポートの作成: 経営層や特定の部門に合わせたオリジナルレポートを自由に作成。
- 業務フローへの適応: 既存の業務フローに合わせて入力シートや集計方法を設計。
- マクロによる自動化: 定型業務をマクロで自動化し、作業時間を大幅に短縮。
この柔軟性により、経理担当者は自身の使いやすいように環境を整え、より効率的に業務を進めることが可能になります。
様々なパソコン環境で利用しやすい
ExcelはWindowsだけでなくMac OSにも対応しており、非常に多くのパソコンにプリインストールされているか、簡単に導入できるソフトウェアです。この高い互換性と普及率は、企業内外でのデータ共有や共同作業において大きな利点となります。特定のシステム環境に依存しないため、多様な働き方にも対応しやすいでしょう。
- 高い互換性: ほとんどのPCでExcelファイルを開き、編集できる。
- 場所を選ばない: インターネット環境があれば、クラウドサービスと連携して場所を選ばずに作業が可能。
- 共有の容易さ: 社内外のステークホルダーとスムーズに情報を共有できる。
これにより、テレワークや出張時など、オフィス以外の場所でも経理業務を滞りなく進めることが可能となり、業務の柔軟性が向上します。
企業の規模別では次のような使い分けがされている場合があります。
- 中小企業: 専用の会計ソフトの導入には予算が足りない場合、Excelを利用することによる月次・四半期の決算資料の作成や分析の実行。
- 多国籍企業: 世界中のオフィスで、様々な環境のパソコンが使用されていますが、Excelのデータは全ての拠点で利用
- フリーランスの経理担当者: クライアントの要件に合わせてExcelのテンプレートやマクロをカスタマイズし、迅速にレポートや分析を提供
経理業務において、Excelはその低コスト、カスタマイズ能力、そして広範な互換性によって、多くの企業や個人にとって非常に有益なツールであり続けています。これらのメリットを活かし、経理業務の効率化と質の向上を実現することが可能です。
経理業務でExcelを活用するデメリット

Excelは経理業務において非常に便利なツールですが、万能ではありません。その利便性の裏には、いくつかのデメリットも存在します。これらのデメリットを理解し、適切な対策を講じなければ、かえって業務の非効率化やリスク増大を招く可能性もあります。ここでは、Excelを過度に使用する際に注意すべき点を3つ解説します。
- フォーマットの作成に手間がかかる
- 制度の改正やルールの変更に対応しにくい
- 情報共有の際に問題が起こりやすい
これらの課題を認識し、状況に応じて他のシステムとの連携も視野に入れることが重要です。
フォーマットの作成に手間がかかる
Excelは自由にカスタマイズできる点がメリットですが、裏を返せば、その自由度の高さゆえに、イチから適切なフォーマットを作成する手間がかかるというデメリットがあります。特に、複雑な計算や複数のシートにわたるデータ連携を考慮した設計は、専門的な知識と時間が必要です。
- 設計スキルの必要性: 効率的でミスの少ないフォーマットを作成するには、Excelの高度なスキルが必要
- 時間と労力: ゼロからテンプレートを作成する場合、初期段階で多くの時間と労力がかかる。
- メンテナンスコスト: 作成後の修正や改善にも手間がかかる。
標準化された会計システムとは異なり、利用者が自ら設計・構築する部分が多いため、この初期投資は無視できません。
制度の改正やルールの変更に対応しにくい
税法や会計基準、あるいは社内ルールは、時代や状況の変化に応じて改正・変更されることがあります。会計システムであれば、多くの場合、ベンダー側がアップデートを提供してくれますが、Excelで作成した独自フォーマットはそうはいきません。変更があるたびに、自らシートや計算式を修正する必要があります。
- 手動での対応: 税率変更や新しい会計処理基準の導入の際、手作業で数式や書式を修正する必要がある。
- ミスのリスク: 複雑なシートの場合、修正漏れや誤った修正による計算ミスのリスクが高まる。
- 専門知識の要求: 最新の制度改正内容を正確に理解し、Excelに反映させる専門知識が常に求められる。
特に大規模な改正があった場合、その対応には相当な時間と労力がかかり、業務が一時的に滞る可能性も否めません。
情報共有の際に問題が起こりやすい
Excelファイルは簡単に共有できますが、その手軽さゆえに情報共有時の問題も発生しやすくなります。例えば、複数の担当者が同時に同じファイルを編集してしまい、上書き保存でデータが消える、あるいは異なるバージョンが乱立してしまうといった状況です。
- バージョン管理の困難さ: 最新のファイルがどれか分からなくなる「ファイルの多重化」が発生しやすい。
- 同時編集の競合: 複数人でのリアルタイム共同編集がしづらく、データの衝突が起こる可能性。
- セキュリティリスク: パスワード保護やアクセス権限設定が不十分だと、機密情報が漏洩するリスク。
クラウドサービスと連携することで改善される面もありますが、基本的には複数人での同時編集には不向きであり、情報の一貫性を保つための運用ルールが不可欠です。
Excelは経理業務の多面的なニーズに応えることができる強力なツールですが、その利用には上記のようなデメリットが伴います。これらの点を踏まえ、専用の会計ソフトウェアとの併用や、Excelの適切な利用方法を学ぶことが求められます。
経理業務でエクセルを活用する具体例
経理業務におけるExcelの活用は、単なる表計算にとどまりません。日々の会計処理から、企業の未来を予測する財務分析まで、その応用範囲は驚くほど広いです。ここでは、経理の現場でExcelがどのように役立てられているのか、具体的な事例を挙げてご紹介します。
- 会計業務での活用例
- 財務分析での活用例
これらの具体例を通じて、Excelの持つ無限の可能性と、それが経理業務の効率化・高度化にいかに貢献しているかを実感していただけるでしょう。
会計業務での活用例
日々の会計業務では、多くの数値データを取り扱い、正確かつ迅速な処理が求められます。Excelは、このような定型的な会計業務の効率化に大いに貢献します。特に、会計システムだけではカバーしきれない、きめ細やかな管理や集計にその真価を発揮します。
- 現金出納帳の作成: 日々の現金の出し入れを記録し、残高を自動計算。
- 売掛金・買掛金管理: 顧客や仕入先ごとの残高を管理し、支払い期日をアラート。
- 経費精算書の作成: 従業員が提出する経費の明細をテンプレート化し、自動集計。
- 仮払金・立替金管理: 社員の仮払いや立替金を一覧で管理し、精算状況を把握。
これにより、手作業によるミスを削減し、業務のスピードアップと正確性の向上を実現します。
財務分析での活用例
経理部門の重要な役割の一つに、企業の財務状況を分析し、経営判断に資する情報を提供することがあります。Excelは、大量の財務データを様々な角度から分析し、視覚的に分かりやすいレポートを作成する上で非常に強力なツールとなります。
- 損益計算書・貸借対照表の分析: 前期比較や月次推移をグラフ化し、傾向を把握。
- キャッシュフロー計算書の作成補助: 直接法・間接法でのキャッシュフローを詳細に分析。
- 経営指標の算出: 自己資本比率、ROA、ROEなどの重要指標を自動計算し、ベンチマークと比較。
- 予算実績管理: 予算と実績を比較し、差異分析を行うことで、経営計画の進捗を評価。
- シナリオ分析: 将来の売上やコストの変動が財務に与える影響をシミュレーション。
Excelのグラフ機能やピボットテーブルを駆使することで、複雑な財務データから経営者が求めるインサイトを迅速に抽出することが可能になります。
経理がExcelの関数を学習する際におすすめの書籍3選
僕はExcel強化の必要性を感じてから、10冊以上のExcel本を読みました。その中で、経理の方に特におすすめの本を3冊紹介します。
- たった1日で即戦力になるExcelの教科書 著者:吉田拳
- 関数ちゃんと学ぶエクセル仕事術実務で役立つExcel関数を擬人化したら?」著者:筒井.xls
- 経理のExcelベーシックスキル 著者:葛西一成
「たった1日で即戦力になるExcelの教科書」
本書は、Excelの基本操作から応用技までを、短期間で効率的に身につけたい経理担当者に最適な一冊です。特に、実務で頻繁に使う関数やデータ処理のテクニックが、分かりやすい構成で解説されています。
- 短期間で基礎固め: Excel初心者でも1日で主要な機能を習得できる構成。
- 実用的な内容: 経理業務でよく使う関数の具体例が豊富。
- 視覚的な解説: 図解が多く、直感的に理解しやすい。
「とにかく早くExcelを使いこなしたい!」と考える方にとって、まさに即戦力となる知識が凝縮されています。
「関数ちゃんと学ぶエクセル仕事術」
各関数を擬人化しており、一見するとExcelファンブックのように見えます。ただ、内容は使用頻度の高い関数を中心に取り上げており、さらに擬人化することでとっつきやすく、関数を学習することに抵抗感がある方の一冊目として特におすすめです。
僕もいままでなじみのなかったXLOOKUP関数等、この書籍のおかげで少し抵抗感が薄れました。
Excelの関数をただ覚えるだけでなく、それが実際の仕事でどのように活かせるのか、具体的なシーンを想定して学びたい方におすすめの書籍です。経理特有のデータ処理や分析に役立つ関数の組み合わせ方や、効率的なワークシートの構築方法が丁寧に解説されています。
- 実務志向の解説: 関数の使い方だけでなく、それを活用した仕事術に焦点を当てている。
- ケーススタディ: 実際の経理業務に即した具体的な問題解決例が提示されている。
- 応用力の養成: 複数の関数を組み合わせて使う方法が学べるため、応用力が身につく。
本書を読むことで、関数を「道具」としてだけでなく、「問題解決の手段」として捉える視点が養われるでしょう。
「経理のExcelベーシックスキル」
この3冊の中で最も最近出版された本です。著者は上場企業2社で経理部長を務めた経験のある方です。Excelでミスを防ぐ方法、ファイル名の付け方、フォルダ管理等、単なる操作説明にとどまらないExcelを使う際の作法がまとまっている本です。
本格的にExcelを使用する際に一読したうえで、Excelを使いながら都度都度読み返したい本です。
X(旧Twitter)では「経理部IS」さんとして経理の心構え等について発信されており、こちらも経理にとって勉強になる内容です。
経理の仕事に特化したExcelのスキルアップを目指すなら、この一冊が最適です。一般的なExcelの入門書では触れられない、経理特有の課題解決に役立つ機能や関数が網羅されています。
- 経理特化型: 経理業務に特化したExcelの使い方や関数を詳しく解説。
- 実践的な演習: 実際の経理帳票や分析レポート作成を通じてスキルを習得。
- 効率化のヒント: 経理の定型業務を自動化するためのマクロの基本も紹介。
経理の現場で「もっとExcelを活用したい」「業務を効率化したい」と考える方にとって、手元に置いておきたい頼れるガイドブックとなるでしょう。
よくある質問
経理業務でExcelを活用する際、多くの担当者が様々な疑問を抱えることでしょう。特に、特定の状況下でどの関数を使えば良いのか、エラーにどう対処すべきか、といった実践的な質問が多く寄せられます。ここでは、経理実務者が抱きやすいExcel関数に関するよくある質問にお答えします。
- Q1: 経理初心者には、どんな関数が業務で役立つのですか?
- Q2: 金額計算で四捨五入したい時、どの関数を使えば良いのですか?
- Q3: 条件に合わせて特定のデータだけを合計したい場合の関数は?
- Q4: セルにエラーが表示されているのですが、エラー時に特定のメッセージを表示させる方法はありますか?
- Q5: 複数の列や行のデータを一括して合計する際の関数は?
これらのQ&Aを通じて、日々の業務で直面するであろう課題を解決し、Excelスキルをさらに向上させる一助となれば幸いです。
Q1: 経理初心者には、どんな関数が業務で役立つのですか?
A1: 経理初心者がまず覚えるべき関数は、基本的な数値計算やデータ集計に使うものです。これらの関数は、日々の伝票処理や簡単な集計業務で頻繁に登場し、Excel操作の基礎を固める上で非常に重要になります。まずはこれらの関数から習得を始めることをおすすめします。
- SUM関数: 範囲内の数値を合計する。
- AVERAGE関数: 範囲内の数値の平均を計算する。
- COUNT関数: 範囲内の数値データの個数を数える。
- IF関数: 条件に応じて異なる処理を行う。
これらの関数は、どのような経理業務においても活用できる汎用性の高いものです。
Q2: 金額計算で四捨五入したい時、どの関数を使えば良いのですか?
A2: 金額計算において、消費税の計算や単価の丸め処理などで四捨五入、切り上げ、切り捨てが必要になる場面は多々あります。Excelには、目的に応じてこれらの処理を行うための関数が用意されています。用途に合わせて適切な関数を選ぶことが重要です。
- ROUND関数: 指定した桁数で四捨五入する。
- ROUNDUP関数: 指定した桁数で切り上げる。
- ROUNDDOWN関数: 指定した桁数で切り捨てる。
例:=ROUND(123.456, 2) → 123.46 (小数点以下2桁で四捨五入)
これらの関数を使いこなすことで、正確な金額計算が可能になります。
Q3: 条件に合わせて特定のデータだけを合計したい場合の関数は?
A3: 経理業務では、「特定の部門の経費だけを合計したい」「特定の期間の売上だけを知りたい」といった、条件に基づいてデータを集計するニーズが頻繁に発生します。このような場合、通常のSUM関数だけでは対応できません。Excelには、条件付きで合計を行うための便利な関数があります。
- SUMIF関数: 単一の条件に基づいて合計する。
- SUMIFS関数: 複数の条件に基づいて合計する。
例:=SUMIF(A:A, “営業部”, B:B) → A列が「営業部」のB列の数値を合計
これらの関数を使いこなすことで、複雑な条件でのデータ集計も効率的に行えます。
Q4: セルにエラーが表示されているのですが、エラー時に特定のメッセージを表示させる方法はありますか?
A4: Excelで数式を入力していると、参照エラーや計算エラーなど、様々なエラー値が表示されることがあります。これらのエラー値をそのまま表示させると、シートが見づらくなったり、誤解を招いたりする可能性があります。エラー時にユーザーフレンドリーなメッセージを表示させるには、以下の関数が役立ちます。
- IFERROR関数: 数式がエラーを返す場合に、指定した値を返す。
例:=IFERROR(VLOOKUP(A1, B:C, 2, FALSE), “データなし”) → VLOOKUP関数がエラーの場合「データなし」と表示
この関数を使うことで、エラー表示を抑制し、シートの可読性を向上させることができます。
Q5: 複数の列や行のデータを一括して合計する際の関数は?
A5: 大量のデータが含まれる複数の列や行をまとめて合計したい場合、一つずつSUM関数を適用するのは手間がかかります。Excelには、このような場合に効率的に合計を行うための関数や機能がいくつか存在します。状況に応じて使い分けることで、作業時間を大幅に短縮できます。
- SUM関数: 複数のセル範囲をカンマで区切って指定することで、一括合計が可能。
- オートSUM機能: 選択範囲の合計を自動で挿入する機能。
- SUMIFS関数: 特定の条件を満たす範囲を合計する際に、複数条件で範囲を絞り込む。
例:=SUM(A1:A10, C1:C10) → A1からA10とC1からC10の範囲を合計
これらの方法を駆使することで、大規模なデータ集計もスムーズに行えるでしょう。
まとめ
経理の業界では、Excelは必須のツールとして位置づけられています。数字を扱う経理の仕事において、Excelの関数は日常の作業を大幅に効率化し、精度を上げる役割を果たしています。
経理業務では、入出金の計算や月次・年次の決算作業、様々なデータの分析といった多岐にわたる作業があります。これらの作業を手作業で行うのは非常に時間がかかるだけでなく、ミスのリスクも伴います。Excelの関数を適切に利用することで、これらの作業の精度を高めつつ、効率的に進めることができます。
経理業務におけるExcelは、単なる表計算ソフトではなく、効率化と精度の向上を支える強力なツールです。日々の業務から財務分析まで、幅広い場面でその真価を発揮します。Excel関数を深く理解し、適切に活用することは、経理担当者にとって不可欠なスキルと言えるでしょう。
- Excelは経理業務の必須ツール: 会計システムを補完し、その汎用性の高さから情報共有にも貢献します。
- 主要関数の習得は必須: SUM, AVERAGE, IF, SUMIF/SUMIFS, VLOOKUP, ROUNDなどは、経理の現場で頻繁に利用されます。
- メリットとデメリットの理解: コストメリットやカスタマイズ性は高いものの、フォーマット作成の手間や制度改正への対応、情報共有のリスクも認識しておく必要があります。
- 実践的な活用例: 会計業務でのデータ管理から財務分析まで、具体的な活用例を通じてExcelの可能性が広がります。
項目 | メリット | デメリット |
コスト | 初期・ランニングコストが低い | なし |
柔軟性 | 担当者に合わせたカスタマイズが可能 | フォーマット作成の手間、制度改正対応の難しさ |
汎用性 | 様々なPC環境で利用しやすく、共有が容易 | 情報共有時のバージョン管理やデータ競合の問題発生 |
この記事でご紹介したExcelの関数や活用法は、あなたの経理業務を劇的に変える可能性を秘めています。まずは今日から一つでも新しい関数を試してみたり、既存の業務フローにExcelを導入できないか検討してみてください。そして、さらにスキルアップを目指す方は、ご紹介した書籍を手に取ってみることを強くおすすめします。
※エクセルを学習するのに効率的なのはMos資格試験に向けての学習です。おすすめの教材は【経理にExcelは必須】Mos試験合格にはUdemyのエクセル兄さんの講座が最適!で紹介しています。
※経理に必須なのは簿記とExcelです、簿記のおすすめ教材と学習法については、【口コミ有】スタディングで簿記2級に合格!通信講座で初心者でも合格できる方法を解説を参照ください。