【経理歴15年以上の経験から】経理に必須!Excel効率アップの関数を紹介

この記事には広告を含む場合があります。

【経理歴15年以上の経験から】経理に必須!Excel効率アップの関数を紹介

Excelの関数って実際の経理業務にどれだけ役立つの?そんな疑問をお持ちのあなたへ。この記事では、経理業務を劇的に効率化するExcelの関数を徹底解説します。初めてExcelを触る経理初心者から、日々の業務でExcelを駆使している経験者まで、全ての方に役立つ内容となっています。

僕も、経理になってしばらくはExcelの使い方に手こずり、煩雑な作業に追われる日々を送っていました。しかし、Mos(マイクロソフト・オフィス・スペシャリスト)のExcel試験の学習を通じてExcel全般、関数、およびショートカットを学んだことで状況が一変しました。時短はもちろん、浮いた時間を活用することでミスの減少や分析の質の向上が体感できるようになりました。

必要なのは以下のExcelスキルです。

  • Excelの基本的な操作
  • 経理で頻繁に使う関数
  • ショートカットキー

この記事を通じて、あなたもデータ入力の時間を大幅に短縮し、より高度な分析やレポート作成をスムーズに行えるようになることでしょう。

※Mos試験対策のおすすめ教材については【経理にExcelは必須】Mos試験合格にはUdemyのエクセル兄さんの講座が最適!で紹介しています。

※ショートカットキーについては、経理の時間短縮!Excelショートカットキー活用のコツを伝授で解説しています。

Excelと経理の関係の基本

Excelは経理業務において、不可欠なツールとして広く使用されています。その普及率、柔軟性、機能性、およびコスト面からも、欠かせない存在となっています。

  • 普及率:全世界でのExcelのユーザー数は数億人に及ぶとされています。これにより、多くの経理担当者が共通のツールを使用して業務を効率的に進めることができます。
  • 柔軟性:Excelはカスタマイズが容易であり、例えば会計システムから出力したデータの加工など、経理の仕事における多種多様なニーズに対応することができます。
  • 機能性:経理業務に特化した関数(例:VLOOKUP,SUMIFなど)が用意されており、これらを駆使することで複雑な計算も容易に実行することができます。
  • コスト:他の会計ソフトウェアと比較して、Excelの初期・ランニングコストは低いとされています。
  1. 僕が勤めている大手メーカーでも、会計ソフトとしてSAPは導入されています。ただ、そこから取り出した明細データをExcelで加工する場面が非常に多く、Excelがなければ仕事にならない状況です。これは、Excelの汎用性の高さに起因しています。
  • 個別財務諸表作成:連結会計を行うにあたっての個社の詳細情報の集計等
  • 計算書類作成:全社で統一した形式で作成。
  • 財務分析:明細データを加工したうえでの各財務分析
  • 経営管理資料作成:マネジメント層への説明資料の作成

企業の規模によっては.、予算の都合で本格的な会計ソフトを導入するのが難しく、会計ソフトは最小限に利用し、通常業務をExcelで行っているところもあります。

このように、Excelの普及率、柔軟性、そして高い機能性により、経理業務においては欠かせないツールとなっています。中小企業から大手企業まで、多くの組織でその価値が認識され、日々の業務に活用されています。

経理の仕事でExcelの利用が必須な3つの理由

Excelは経理担当にとって、日常業務を効率的に進めるための不可欠なツールです。主な理由は以下の3点です。

  • 表計算ソフトであるExcelは、数値を扱う経理業務と相性がいい
  • Excelは会計システムを補完する役割がある
  • Excelは利用者が圧倒的に多く、汎用性が高い

表計算ソフトであるExcelは、経理の仕事と相性が良い

Excelは元々、数字の計算やデータの整理を目的として開発されました。この基本的な機能が、経理業務の中核である数字の取り扱いと直結しているため、相性が良いと言えます。

Excelは会計システムを補完する役割がある

  1. 一部の専門的な会計ソフトウェアは特定のタスクに特化しているため、柔軟性に欠ける場面があります。Excelは、このようなシステムの補完として、カスタマイズされた計算やレポート作成に役立ちます。企業の規模別では以下のような使い分けがされている場合があります。
  • 小規模企業:予算の制約から、高価な会計ソフトを導入せず、Excelのみで経理業務をこなすケース有り。
  • 大手企業の月次・四半期決算:会計システムから取得したデータをExcelにエクスポートし、特定の分析や調整を行った後、報告書として取締役会に提出されるケースが多い。

Excelは利用者が圧倒的に多く、汎用性が高い

会計ソフトと違い、Excelは社内の多くの部門が日常的に使用しています。そのため、社内の部門間での数値のやりとりには、Excelが用いられることが一般的です。

実際、僕が業務で他部門に数値の提供を依頼する際、Excelのフォーマットを準備したうえで入力を依頼するケースが多いです。

以上のように、Excelの柔軟性、多機能性、そして普及度の高さは、経理業務においてその利用が必須である主要な理由となっています。これらの要因から、経理のプロフェッショナルは日々の業務を円滑に進めるためにExcelを活用しています。

クロマル
クロマル

経理外に入力依頼を行う際は、数式と情報を極力減らして様式を作成するのがおすすめです。

経理業務で活用できる関数とその使い方

Excelには経理業務を効率化し、データ分析を容易にするための多数の関数が用意されており、これらを熟知して活用することで、業務のスピードと正確性を大幅に向上させることができる。


経理業務においては膨大なデータの整理や分析が求められます。Excelの関数を使用することで、これらの作業を自動化し、またヒューマンエラーのリスクを減少させることが可能です。

経理でよく使用する関数7選

  1. Excelの関数の中で、経理業務で特に利用頻度が高いのは以下の7つの関数です。
関数内容経理業務での使用場面
VLOOKUPある値に基づいてデータを検索し、対応する値を返す関数VLOOKUP(検索する値,範囲,返すデータの列番号,[近似値/正確な値])顧客IDに基づいて対応する顧客名や住所を抽出する際に活用
SUMIF条件を満たすデータだけを合計する関数SUMIF(範囲,条件,[合計範囲])特定の部門やプロジェクトに関連する経費を合計する際に使用
SUMデータの合計を計算する基本的な関数SUM(数値1,[数値2],...)経理業務での利用:月間の売上や経費を合計する際に使用。
COUNTIF条件を満たすデータの数をカウントする関数COUNTIF(範囲,条件)特定の価格範囲に該当する商品の数をカウントする際に使用
SUBTOTAL指定した関数を使用して部分合計を計算する関数SUBTOTAL(関数コード,範囲)フィルタリングされたデータの合計や平均を計算する際に活用
ROUND数値を指定した桁数に丸める関数ROUND(数値,桁数)金額を整数や特定の桁数に丸める際に使用
AVERAGEデータの平均を計算する関数AVERAGE(数値1,[数値2],...)月間の売上や経費の平均を計算する際に使用

特にVLOOKUPSUMIFは、条件に基づくデータの検索や合計を効率的に行えるため、経理業務において頻繁に使用されます。これらの関数をマスターすることで、データ管理や分析のスピードと正確性を大幅に向上させることができます。僕の日々の業務でも、この2つの関数を使わない日はないです。

Excelの関数を適切に活用することで、経理の仕事は効率的かつ正確に行われます。時間の節約やミスの削減を実現するため、これらの関数に習熟することは経理業務にとって大きな価値があります。

経理業務でExcelを活用するメリット

Excelの経理業務への活用には、以下のようなメリットがあります。

  • 初期コストやランニングコストが安い
  • 担当者に合わせたカスタマイズができる
  • 様々なパソコン環境で利用しやすい

初期コストやランニングコストが安い

専用の会計ソフトウェアの導入やアップデートには高額な費用がかかることが多いです。一方で、Excelは多くの企業で標準装備として提供されるため、追加のコストをかけることなく経理業務に使用できます。

担当者に合わせたカスタマイズができる

Excelの機能性と拡張性は、ユーザーが必要とする特定のテンプレートや計算式を自由に作成・編集することを可能にします。これにより、特定の業務や要件に合わせたカスタマイズが容易です。

様々なパソコン環境で利用しやすい

ExcelはWindowsだけでなく、Macや他のオペレーティングシステムでも動作します。そのため、異なるパソコン環境でもデータの互換性や操作性を維持することができます。

  • 中小企業: 専用の会計ソフトの導入には予算が足りないが、Excelを利用することで月次・四半期の決算資料の作成や分析が行われています。
  • 多国籍企業: 世界中のオフィスで、様々な環境のパソコンが使用されていますが、Excelのデータは全ての拠点で利用されています。
  • フリーランスの経理担当者: クライアントの要件に合わせてExcelのテンプレートやマクロをカスタマイズし、迅速にレポートや分析を提供しています。

経理業務において、Excelはその低コスト、カスタマイズ能力、そして広範な互換性によって、多くの企業や個人にとって非常に有益なツールであり続けています。これらのメリットを活かし、経理業務の効率化と質の向上を実現することが可能です。

経理業務でExcelを活用するデメリット

Excelは経理業務の多くの面で有用なツールでありますが、その利用にはフォーマットの作成の手間、制度の変更への柔軟性の欠如、情報共有の問題などのデメリットが伴います。その理由を以下で説明します。

フォーマットの作成に手間がかかる

専用の会計ソフトウェアには、初めから最適化されたテンプレートやフォーマットが用意されています。一方、Excelでは全てをゼロから作成する必要があるため、その作業には時間と専門知識が必要となります。

制度の改正やルールの変更に対応しにくい

会計や税務のルールは頻繁に変わりますが、専用の会計ソフトウェアはアップデートを通じてこれらの変更に迅速に対応することが多いです。一方でExcelを使用する場合、変更に対応するための手動の更新作業が必要となります。

情報共有の際に問題が起こりやすい

Excelファイルは、一度編集を開始すると他のユーザーはアクセスできなくなるため、複数人での同時作業が難しいです(共有設定も可能ではありますが、同時編集した際に不具合が生じやすいです)。

また、バージョン管理や変更履歴の確認も困難になることがあります。

具体的には、以下のような問題が生じる可能性があります。

  • 中小企業:年度の途中で税率が変更された際、Excelで作成された請求書のテンプレートを一つずつ手動で更新する必要があった。
  • フリーランスの経理担当者:クライアントとの間で複数のExcelバージョンが使用されており、互換性の問題やフォーマットの狭まりから誤解が生じた。
  • 大企業の経理部門:月次のクローズ時に複数の部署からのデータを集める際、同じファイルに対する同時アクセスが難しく、作業の遅延が発生した。

Excelは経理業務の多面的なニーズに応えることができる強力なツールですが、その利用には上記のようなデメリットが伴います。これらの点を踏まえ、専用の会計ソフトウェアとの併用や、Excelの適切な利用方法を学ぶことが求められます。

経理業務でエクセルを活用する具体例

Excelは、会計業務や情報分析などの経理業務における様々なタスクに対して、高い柔軟性とカスタマイズ可能性を提供し、そのため多くの経理プロフェッショナルに利用されています。活用例は多数ありますが、例を挙げると以下の通りです。

会計業務での活用例

  • 月次・年次の決算データをExcelでまとめ、各種財務指標を計算する。
  • 仕訳帳や日次帳をExcelで作成・管理する。
  • 経費の予実分析をExcelで行い、将来の予算策定の参考とする。

財務分析での活用例

  • 過去数年間の販売データをExcelで分析し、トレンドや季節性を把握する。
  • Excelのピボットテーブル機能を使用して、各部門のコストを分析し、無駄な支出を特定する。
  • 予算と実際の支出との差異をExcelで分析し、その原因を明らかにする。

このように、Excelの高いカスタマイズ能力と分析ツールの豊富さにより、経理業務の多くの側面で効果的に活用することができます。会計業務や情報分析をはじめとした経理タスクの効率化や精度の向上に、Excelは不可欠なツールとなっています。

経理がExcelの関数を学習する際におすすめの書籍3選

僕はExcel強化の必要性を感じてから、10冊以上のExcel本を読みました。その中で、経理の方に特におすすめの本を3冊紹介します。

  • たった1日で即戦力になるExcelの教科書著者:吉田拳
  • 関数ちゃんと学エクセル仕事術実務で役立つExcel関数を擬人化したら?」著者:筒井.xls
  • 経理のExcelベーシックスキル 著者:葛西一成

たった1日で即戦力になるExcelの教科書

関数だけでなく具体例を交えて説明してくれるので、非常にわかりやすいです。関数だけでなく、グラフの使い方等、全般的に学べるため、一読をおすすめします。僕も一度読んだ後、折に触れて読み直し、自分の経理業務に取り入れるようにしています。

関数ちゃんと学ぶエクセル仕事術

各関数を擬人化しており、一見するとExcelファンブックのように見えます。ただ、内容は使用頻度の高い関数を中心に取り上げており、さらに擬人化することでとっつきやすく、関数を学習することに抵抗感がある方の一冊目として特におすすめです。僕もいままでなじみのなかったXLOOKUP関数等、この書籍のおかげで少し抵抗感が薄れました。

経理のExcelベーシックスキル

この3冊の中で最も最近出版された本です。著者は上場企業2社で経理部長を務めた経験のあるかたです。Excelでミスを防ぐ方法、ファイル名の付け方、フォルダ管理等、単なる操作説明にとどまらないExcelを使う際の作法がまとまっている本です。本格的にExcelを使用する際に一読したうえで、Excelを使いながら都度都度読み返したい本です。

X(旧Twitter)では「経理部IS」として経理の心構え等について発信されており、こちらも経理にとって勉強になる内容です。

よくある質問

Q1: 経理初心者には、どんな関数が業務で役立つのですか?

A1: 経理業務では、特にSUM(合計を計算)、AVERAGE(平均を計算)、VLOOKUPおよびSUMIF(データ検索)、ROUND(四捨五入)などの基本的な関数が頻繁に利用されます。これらの関数をマスターすることで、日々の経理タスクを効率的に進められます。

Q2: 金額計算で四捨五入したい時、どの関数を使えば良いのですか?

A2: 金額の四捨五入を行いたい場合、ROUND関数を使用します。例えば、ROUND(A1, 0)という式では、A1セルの値を0桁(整数)まで四捨五入します。ROUNDUP、ROUNDUPなども合わせて覚えると対応できる幅が広がります。

Q3: 条件に合わせて特定のデータだけを合計したい場合の関数は?

A3: 条件に合ったデータだけを合計する場合SUMIF関数を利用します。例えば、A列に商品名、B列に売上が記載されている場合で、「りんご」の売上だけを合計したいときは、=SUMIF(A:A, "りんご", B:B)という式を使います。

Q4: セルにエラーが表示されているのですが、エラー時に特定のメッセージを表示させる方法はありますか?

A4: IFERROR関数を使用すると、エラーが発生した場合に特定のメッセージや値を表示させることができます。例えば、=IFERROR(A1/B1, "エラー")という式では、A1をB1で割った結果がエラーの場合、「エラー」というメッセージが表示されます。

Q5: 複数の列や行のデータを一括して合計する際の関数は?

A5: 複数の列や行のデータを一括して合計する場合、SUM関数を使用します。例えば、A1からA10までのデータの合計は、=SUM(A1:A10)という式で計算できます。

まとめ

経理の業界では、Excelは必須のツールとして位置づけられています。数字を扱う経理の仕事において、Excelの関数は日常の作業を大幅に効率化し、精度を上げる役割を果たしています。

経理業務では、入出金の計算や月次・年次の決算作業、様々なデータの分析といった多岐にわたる作業があります。これらの作業を手作業で行うのは非常に時間がかかるだけでなく、ミスのリスクも伴います。Excelの関数を適切に利用することで、これらの作業の精度を高めつつ、効率的に進めることができます。

例として、VLOOKUPは特定のデータを大量の情報の中から探し出す際に役立ちます。SUMIFCOUNTIFは条件に合致するデータの合計や数を計算するのに適しており、経理業務における特定の条件を満たす取引の数や金額を調べるのに役立ちます。ROUND関数を使用すれば、金額を正確に四捨五入することができ、AVERAGEは平均を計算するのに役立ちます。

しかし、Excelの利用にはリスクも伴います。誤った関数の使用や入力ミスによる計算エラーは経理の精度を低下させる可能性があります。このようなエラーを防ぐために、IFERRORのような関数を活用して、エラーが発生した際にはそれをすぐに検知できるようにすることが推奨されます。

経理業務の効率的に遂行するために、上記の関数の特性を理解したうえで、業務の中で習熟しましょう。

※エクセルを学習するのに効率的なのはMos資格試験に向けての学習です。おすすめの教材は【経理にExcelは必須】Mos試験合格にはUdemyのエクセル兄さんの講座が最適!で紹介しています。

※経理に必須なのは簿記とExcelです、簿記のおすすめ教材と学習法については、【口コミ有】スタディングで簿記2級に合格!通信講座で初心者でも合格できる方法を解説を参照ください。