3大簿記資格の違い、日商2級を勧める理由|現役経理が比較

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3大簿記資格の違い、日商2級を勧める理由|現役経理が比較

簿記の資格には、日商簿記・全経簿記・全商簿記の3つがあります。結論から言うと、就職・転職やキャリアアップが目的なら、知名度と実務での評価が最も高い日商簿記、特に2級から目指すのが王道です。

僕は日商簿記3級に30点(合格点の半分以下)で不合格になったところからのスタートでした。勉強法を変えて1年後に2級に合格し、その後1級まで取得しています。

この記事では、3つの簿記資格の違いと、日商簿記を勧める理由、そして全経簿記の意外な使い道を、現役経理の立場から解説します。

この記事でわかること

  • 日商・全経・全商、3つの簿記資格の違いと対象者
  • なぜ「まず日商簿記2級」がおすすめなのか
  • 全経簿記上級と日商簿記1級を、試験月で使い分ける方法

3大簿記資格の違い

3つの簿記資格は、主催団体と対象者が異なります。

検定名主催主な対象者
日商簿記日本商工会議所就職・転職・キャリアアップを目指す社会人・学生
全経簿記全国経理教育協会経理・会計の専門学校生、税理士を目指す人
全商簿記全国商業高等学校協会商業高校の生徒、簿記をゼロから始める人

級の対応関係は次のとおりです。

難易度日商簿記全経簿記全商簿記
難1級上級–
↑2級1級1級
↑3級2級2級
易初級3級3級
3大簿記資格の比較

就職・転職市場での知名度は日商簿記が圧倒的です。企業が経理職の応募条件に挙げるのも、ほとんどが日商簿記2級以上になります。まず日商簿記を検討し、2級までは知名度と実務での評価を優先して選ぶのが基本線です。

全経簿記上級と日商簿記1級、試験月で使い分ける

全経簿記には「上級」という最上位資格があり、合格すると税理士試験の受験資格が得られます。この上級は、難易度としては日商簿記1級とほぼ同程度です。

試験実施月が違う点を使うと、選択肢が広がります。日商簿記1級は6月・11月の年2回、全経簿記上級は2月・7月の年2回です(出典: 日本商工会議所・全国経理教育協会、確認日2026-09-12)。日商1級が6月・11月にしか実施されないのに対し、全経簿記上級には2月という日商1級と重ならない試験月があります。日商1級の試験日程に都合が合わなければ、同程度の難易度の全経簿記上級を2月に受けるという選び方もできます。

税理士を目指す予定がなくても、「1級相当の実力を証明したいが、日商1級の試験日程が合わない」という場面では、全経簿記上級が選択肢になります。

日商簿記の級別レベル感

日商簿記は、級が上がるごとに求められる知識の深さが変わります。

級レベル感身につく能力
3級経理・会計の入門小規模な会社の基本的な経理業務、伝票処理の理解
2級実務で通用するレベル月次・年次決算業務、財務諸表の読み解き、原価計算の基礎
1級会計のプロフェッショナル連結決算や複雑な会計処理、税理士・公認会計士への土台

3級の範囲は商業簿記のみですが、2級から工業簿記(原価計算)が加わります。工業簿記でつまずく受験者が多いので、2級を目指す場合は商業簿記と並行して早めに着手するのがポイントです。

僕が3級で不合格になったときの反省は、仕訳を「覚える」ことに寄りすぎていた点でした。2級以降は、問題演習の量を増やして体で覚える形に変えたことで合格できています。

簿記は経理以外の異動先でも生きる

簿記の知識が役立つのは、経理部門にいる間だけではありません。僕自身、原価計算(工場担当)から収支管理、そして海外拠点の管理業務へと社内異動してきましたが、担当業務がどれだけ変わっても、決算書の見方や取引の記録の仕組みという簿記の基礎だけは共通して使えました。

異動のたびに一から専門知識を学び直す必要があった中で、簿記の基礎が変わらない土台になってくれたのは、実務上いちばんの収穫でした。

勉強方法:働きながら学ぶなら通信講座でインプット

僕が簿記2級を取ったのは学生時代で、専門学校の講義と問題集で勉強しました。いまから働きながら学ぶなら、通勤時間に講義を見られるスタディングの通信講座を選びます。

受ける検定を決めてから、その級に対応しているかを確認して申し込んでください。スタディング公式(簿記)

既に経理として働いている場合は、実務で生じた疑問を学習でそのまま解決できるため、テキストの内容が業務と直結しやすいという利点があります。

よくある質問

Q. 日商・全経・全商、結局どれを選べばいいですか?

就職・転職やキャリアアップが目的なら日商簿記です。税理士を目指す場合や、日商1級の試験日程が合わない場合に全経簿記(特に上級)を検討する、という位置づけで問題ありません。全商簿記は商業高校生や、ゼロから基礎を固めたい人向けです。

Q. 簿記2級と1級、どちらを目指せばいいですか?

まずは2級です。中規模企業の月次・年次決算業務に対応できるレベルで、求人の応募条件としても最も多く挙げられます。1級は税理士・公認会計士を見据える場合や、会計の専門性をさらに高めたい場合の目標です。

Q. 簿記3級で不合格でも、2級以上を目指せますか?

僕自身、3級に30点で不合格になってから2級に合格しています。仕訳を覚えることに偏っていたのが原因だったので、問題演習の量を増やす学習法に変えれば十分に挽回できます。

まとめ

  • 簿記資格は日商・全経・全商の3種類。就職・転職・キャリアアップが目的なら日商簿記が王道
  • 日商簿記2級は、月次・年次決算業務に対応できるレベルで、求人でも最も評価される
  • 全経簿記上級と日商簿記1級は同程度の難易度。試験月が違う(2月 vs 6月・11月)ので、日程が合わないときの選択肢になる
  • 簿記の知識は経理職以外(営業・経営企画・金融)でも評価される

まずは日商簿記のどの級から始めるかを決めるところからスタートしてみてください。